Jihad Hot Spots 3070
傭兵の裏切り続く (3068年10月7日)
ガラテア[DBC] - MRBCはモバイルファイアが違法離脱部隊になったと宣言した。モバイルファイアは、契約延長の交渉を打ち切り、ワード・オブ・ブレイクに鞍替えしたことが確認されている。
[このような嘘に耳を傾けるな! ワード・オブ・ブレイクは正統な取引を持ちかけたということを知って欲しい。我らは軍事アドバイザー契約の技量と勇気に敬意を払い、幅広く、エキサイティングな雇用の機会を様々に提示している]
モバイルファイアが持ち場を放棄すると、準備不足のLAAFは不意を打たれた。モバイルファイアがニューアース星系からジャンプアウトしてわずか数日後に、ブレイク侵攻軍がニューアースを攻撃したのだ。混乱したニューアースからの報告によると、ブレイク信徒はアウトリーチ、ターカッド、ディーロンで行った残虐行為をくり返したという。近隣の星系も攻撃下にあると報告されている。
[不信心者たちが我らの名誉を汚そうとしている! 我らがターカッドで核兵器など使用しなかったことを、誰もが知っている。ムフリド、ソーン、ニューアースが集中爆撃を受けたとの報告も存在しない]
MRBCは、ブレイク信徒に仕えた者が違法離脱部隊扱いになることを、すべての傭兵隊に思いおこさせ、釘をさした。
ガブリエルを見つけだせ
(3068年10月28日 - System Error 0404 - バックアップ送信、3068年11月20日)
アークロイヤル[INN] - 昨年、ワード・オブ・ブレイクは、中心領域が察知していなかった戦艦の大艦隊を解き放った。「ガブリエル遺跡」がこの艦隊を作るのに役割を果たしていたことは疑いようがない。星間連盟の貯蔵庫がライラ宙域に存在するとの噂は長年にわたり存在したが、キャメロットコマンドの発見で終わったと考えられていた。だが、ワード・オブ・ブレイクはまた別のSLDF施設を発見したようなのである。
[聖なるブレイクの光が我らを導いたのである]
ガブリエル遺跡を見つけてワード・オブ・ブレイクをそこから切り離すのは、最優先の課題である。
[不信心者の目は曇っている。信ずる者だけが道を見つけるのだ!]
ブレイク派は自由世界同盟の戦艦プログラムをスタートさせ、カペラ大連邦国に援助を与えるのに充分な資源を再発見した。
[その代価を受け取る時は近づいている]
加えて、おそらく遺跡はブレイク派の戦艦を増やすのに寄与していると思われる。一説に寄れば50隻以下の主力艦があるとのことだ。
[ブレイクの力に震えよ!]
矛盾した目撃例によると、奇妙なジャンプ信号は、ワード・オブ・ブレイク船のK-Fドライブがかつてないほどの性能を持っているとの証拠を積み増している。もしこれが事実なら、敵艦隊の戦力は甚だしく過大評価されているかもしれない。だが、これには恐ろしい意味が含まれている。集中した戦力を素早く展開してその地域の優勢を確保する能力は、再統合戦争時のリチウム核融合バッテリーによる広域展開のように、従来の戦略的思考を事実上エアロックの外に放り出すこととなるだろう。
[聖なるブレイクの戦士たちは五倍の力で戦うだろう!]
他にどんなすばらしい技術(あるいは最悪の技術)が、遺跡から出てくるのだろうか? 200トンのバトルメックやメック戦士の代わりになるAI戦闘コンピュータについて再評価するべきかもしれない。
[予言されていたように、知識の金床は贖罪の武器を鋳造するために使用されるのである]
ブラックウォッチ消滅
(3068年10月30日 - System Error 0404 - バックアップ送信、3068年12月4日)
ニューサマルカンド[VOTD] - 元SLDF連隊のブラックウォッチが、包囲されたディーロンの救援を試みた際に壊滅したことを報告する。
フォートウィンストンのエリダニ軽機隊司令部、第21打撃連隊、旅団の家族が全滅したのだが、キャンベル大佐は1個中隊以上の第19機兵隊が生き残ったとのニュースを受け取った。ツカイードで第1親衛バトルメック連隊が壊滅し、残ったELH連隊群と連絡が取れなくなった状況において、ブラックウォッチのみが元戦友たちを助けられる立場にあった。
オレステスを発ったブラックウォッチ(DCMSの助けがあった)はディーロンに向かい、パイレーツポイントから星系内に入った。悲劇的にも、幸運は彼らと共になかった。少なくとも1隻のブレイク派戦艦が待ちかまえていたのである。
ブラックウォッチは他のSLDF部隊と同じように、戦艦を持っていなかった。圧倒的に不利だったが、どうやら航宙艦に戻るには遠すぎたようでブラックウォッチは地表へと向かっていった。彼らの航宙艦は、星系から追い払われる前に、2隻の降下船が破壊され、3隻目がコントロール不能のまま再突入するのを記録した。
ブラックウォッチ連隊は、現在、完全に全滅したと考えねばならないだろう。
>>>コムスターROM通信傍受、必要に応じて再転送せよ<<<
Flash traffic: Alert One…Alert One
From: 戦司教キャメロン・サン=ジャメ
SOJ/ROM Security Protocol: Gamma-Zebra 6699
DATE/TIME: 10263068 - 2206 Zulu Prime
////フェニックスは計画通り進行中。全前線で進んでいる……敵は混乱し、無秩序に逃亡している。////
////当勧告はアウトリーチのスカージ作戦でAMC軍の残存戦力を取り逃がしたことを懸念している。AMCの4個部隊が作戦可能なまま残されている。もし結託すれば、間違いなく現在進行中の作戦が危険にさらされるだろう。////
////以下の部隊には、もっとも適切かつ致命的なやり方で対処せねばならない。けして過小評価するべからず。各部隊は我らの任務に多大な危機をもたらす能力を持つ。////
ウルフ竜機兵団(デルタ旅団) - 現在位置:キーセン、ドラコ連合
ディオスクーリ - 現在位置:モルゲス、ライラ同盟
ワイルドギース - 現在位置:不明、最終目撃地点アルタビスタ、恒星連邦
第13ストーキングホース - 現在位置:不明、最終目撃地点アルタビスタ、恒星連邦
第3ディズマル・ディシンヘリテッド/バートン旅団 - 現在位置:不明、最終目撃地点ホール、自由世界同盟
////竜機兵団とディオスクーリは離れた場所にいる。干渉の可能性:低。ディシンヘリテッド/バートンはホールで大きな損害を追っている(50%の戦力と見積もられる)。干渉の可能性:低。ワイルドギースとストーキングホースは、竜機兵団/放浪ウルフ氏族がアウトリーチを襲撃した後に姿をくらました(直後、ギースの指揮官アリサンディ・フォークナーがAMCの長に指名された)。我が軍は両部隊と以前に戦闘を行っている。敗北を被ったが、両隊は戦力とタイムテーブルに重大な損害を被っている。これらの隊に遭遇した全部隊は必要ないかなる手段をとってもかまわない。明白な戦術的優位がある場合を除き、地上での交戦を禁ず。////
////追記:AMCはガラテアのオフィスを通し積極的に兵士の補充を行っている。活動停止中。
////メッセージ終了////
>>>コムスターROM通信傍受終了<<<
ゴースト・オブ・ブラックウォッチ
(3069年1月3日)
ディーロン[ディーロンアンダーグラウンドプレス] - ディーロン市民よ、心せよ! 侵略者どもはブラックウォッチの戦士たちが死に絶えたと言っていたが、彼らは生きていた! 現在、彼らは、武器を取った勇敢な市民たちと共に戦っている。
戦力激減し、エリダニ軽機隊の戦友たちが壊滅したというのに、彼ら「ゴースト・オブ・ブラックウォッチ」は、侵略者たちと戦う英雄的なDCMSの戦士たちと共に戦うことを誓っている。再び、ワード・オブ・ブレイクと拝金戦士たちはかきたてられた彼らの怒りを感じることになるだろう。ゴーストは義勇兵と英雄的DCMSの助けを借りて、ブレイク派のパトロール、補給庫、強制収容所を攻撃した。
これまでで最も大胆な作戦は、ヨミチ谷の「再教育センター」を襲ったことである。ブレイク信徒の「看守」を圧倒したブラックウォッチは数百人の囚人を解放するのを手助けした――この中には、昨年の奇襲で壊滅した第3ディーロン正規隊の捕虜が大勢いた。
ゴーストの活動は侵略者たちにとってとても無視できないものとなっている――かなりの額の賞金が、彼らと解放された捕虜の両方に賭けられいてる。
ニマカチ工場破壊される!
(3069年3月4日)
テマタギ[CNI] - ここ数ヶ月、オーダー・オブ・フェイスフル(忠勇騎士団)の名で知られる海賊団は、リム共和区内の世界に襲撃を仕掛け、二週間前にテマタギを攻撃した。パイレーツポイントを使ったオーダーは二日の加速の後で降下を行った。約1個連隊のバトルメックを展開した彼らはニマカチの工場へと進み、数時間でオルロフ擲弾兵隊の分遣隊とニマカチ保安隊を圧倒した。その後の二週間でニマカチ工場の全体が破壊され、後には瓦礫だけが残された。オーダーが回収品と工場で見つけた品物を持ち去っていった一方で、テマタギの市民に対するさらなる攻撃はなかった。
だが、第3大隊を破壊された今の第8オルロフは、オーダーのような大規模で装備の良い敵と戦うには、薄く分散しすぎている。コーテリだけが近くのカンポレオーネを守るのに成功している……しかし、彼らでさえも、テマタギを攻撃したのと同じ規模の戦力にはかなわないように見える。
憂慮すべきは、オーダーの配備している機種がワード・オブ・ブレイク製の新品に見えることである。さらに憂慮すべきは、リム共和国を無視しているかのような最近のマーリックの言動だ。あるテマタギの地元民は言う。「我々は無視されている……自分たちで海賊や帝国を払いのけねばならない。我々がとうとう助けを求めた時でさえ、マーリックは第8オルロフを送ってきただけだった……奴等は盗賊より問題だ。仕事の後でいなくならないからだ。いま我らは[第8]には対処できない驚異に直面している。我らはまた一人ぼっちでいるように思える」
混迷するコムガード
(3069年4月2日)
アークロイヤル[DBC] - かつては誇りある中心領域の守護者と見られていたコムガード――ツカイードの血塗られた戦場で戦い死んでいき、それを証明した――は、今日、その存在への深刻な驚異に直面している。しかし、この大いなる驚異は、氏族がもたらすものでなく、ワード・オブ・ブレイクがもたらすものでさえもない……内なるものだ。
士気――カオス境界域に駐屯する師団の酷い損害により落ちていた――は、ケースホワイト事件によりさらなる打撃を受けた。その後、首位者がクリタの工作員だったという事実が暴露され(いつものプロパガンダではなく、確固たる証拠が添えられていた)、またHPGネットワークが分断され、このすべてが組み合わさって、信頼がほぼ全面的に崩壊したのである。
この「ホワイトアウト」の間に、コムスターからの離脱は驚くべきレベルに達し、コムガードはある種の流行病を経験した。幻滅を感じた戦士たちは単純に辞めていった。ある者は家に帰った。そうでない者たちは、引退を拒んで、傭兵としての生活を選び、一部が中心領域の装甲軍に入隊した。また大いに不安視されているのは、不確定数の離脱者がかつての同僚であるワード・オブ・ブレイクに入団する結論を下したと思われることだ。
単純な事実として、シュタイナー=ダヴィオン戦司教が結集できる戦力は、3067年の1/3であると思われる。損害か離脱によって定数未満となった部隊の再建は容易なことではない。そしてコムスターは新兵の募集を事実上停止していると報告されている。
フォックスティース、いまだ研ぎ澄まされしその牙
(3069年11月11日)
ミラ[FSNS] - ワード・オブ・ブレイクによる恒星連邦の世界デーメルテールの掌握はまだ完全からほど遠い。先月、マッキノン中隊がこの惑星を襲撃し、それをありありと表現して見せた。
マッキノン襲撃隊、フォックスティースとしても知られるこの一流部隊(第7南十字星部隊所属)は、数ヶ月にわたりブレイクの手中にある世界を攻撃していった。ロス・マッキノン大尉の指揮下で、彼らは部隊の規模からは考えられないほどの混乱と損害を敵に与えたのである。作戦の目的は機密のままである一方、中隊に同行した新型バトルアーマーの実地試験の詳細がAFFSによってリリースされている。
デーメルテールで、ブレイク派のコールトゥフェイスフルIIIデルタは、兵士を派遣して、とらえどころのないマッキノンのメック隊を追撃させたのだが、慎重に統制された待ち伏せにかかるだけに終わった。マッキノン襲撃隊のバトルメックをついに追いつめたと思ったブレイク派は、潜伏していた新型ホーバーク強襲バトルスーツが背後に現れると、混乱に突き落とされたのである。バトルアーマーからのミサイルの雨あられの中にとらわれたワードの軽量な装備はすぐに破壊された。生き残ったブレイク派が歩兵に向かう前に、マッキノンのメックが攻撃を開始した。生き残ったわずかな敵は戦場を脱し、それから我らが兵士たちはデーメルテールを離れた。
AFFSは新装備の性能に「大変満足している」という。そして「ブレイク派を領土から追い出す」貴重な戦力になると思われている。
報復のベテルギウス
(3069年11月12日)
ベテルギウス[FWLN] - ウィスキー川沿いに立つフィルミール商業プラントの上空は晴れ渡っている。ここは春であり、夜明けだ。空は東に行くに従い銅、赤、金へと変わり、太陽光がイミールから昇る煙の中を突き抜けていく――そこは炎上する都市である。第1自由世界軍団がコンキスタからパイレーツポイントを通ってベテルギウス星系内に入ったのは、地元時間の正午であった。
カマタ家の気圏戦闘機が迎撃に上がってくると、第1気圏戦闘機大隊(ウィラービー・ロスリン空軍大佐指揮)が敵と最初に交戦した部隊となった。ほぼトランスグレッサーのみで構成されたカマタ大隊は大気圏外での交戦を行おうとしたが、第1大隊のスティングレイとリーバー――新型シヴァに搭乗する指揮小隊のロスリン空軍大佐とバーバラ・ウィリアムソン少佐に率いられていた――が敵の盾をリボンのように切り裂いた。
明白な航空宇宙優勢をとったトレーシー・フェントン将軍は邪魔されることなく配下の部隊を地表に下ろした。第1、第2大隊が各地の重要な軍事、兵站目標を叩いている間、第3大隊がカマタ家の要塞を攻撃した。全体の重量では劣っていたのだが、第3大隊のイーグル、レイス、ハンマー/アンヴィル小隊は、カマタのチンガウ、ラオ・フー、シャ・ユーを上回るものだったのである。
惑星の防衛力が事実上消滅すると、フェントン将軍はベテルギウスの驚異を取り除きにかかった。その効果は、3066年のいわれなきアンドゥリエン奇襲により統一政体のドラゴンスレイヤーズとマルシガマ軍団を無力化したのと同程度のものがあった。
我が軍のカルノフが護衛の必要なく降下地点からフィルミールプラントまでやってきた。ここの設備は、アンドゥリエン公国に対して使われるかもしれないので、取り外されていた。本記者はこの黄金の夜明けのような風景の中を何にも邪魔されず飛ぶことなる。公国と自由世界同盟にとって新たな日の前兆となるかもしれない。
ベテルギウスより第1自由世界軍団に同行中のリズ・アルテア。
ソラリス郷土防衛同盟、ノーウェアを確保
「今からお伝えすることはすべて事実です。創作、情報操作、曲解は一切ありません。私はソラリスアンダーグラウンドのアダム・クリストフです。ワード・オブ・ブレイクの宣伝にもかかわらず、抵抗活動は続行中であり成功しています。昨夜、私は、エリック・グレイのソラリス郷土防衛同盟(SHDL)がノーウェア市近くのワード・オブ・ブレイク前線基地を叩く現場にいました」
「SHDLのメック中隊と支援バトルアーマーが、ブレイク防衛隊の6機を攻撃しました……グレイのエンペラーは最初の数秒でフェニックスホークを爆発させたのです。他のメックも活躍しましたが、地元の英雄、カール・エドワーズがヴァルキリーのコクピットを敵のスコーピオンに攻撃されて戦死しています。キャバリア兵たちは素早く敵の兵舎を占領し、ブレイク信徒を外に出しました。敵のパイロット、兵士、テック、コックまでもが一人ずつ尋問を受け、SHDLの求めていたものを提供しました。これに抵抗できたのはわずかでした」
「その間、SHDLのメックは撃墜されたメック7機の残骸を漁っていました。一部は倒れた敵をまだ攻撃し続けていました。SHDLが運んでいけなかった破片は、ブレイクの前哨基地の残骸と傲慢な狂信者たちの死体の上に積み上げられました。これは戦争の大量殺戮の不安な暗示であり、慈悲を求めも与えもしないというこの戦争の残忍なサインとなっています」
「これがソラリスの真実です。ソラリスアンダーグラウンドプレス、アダム・クリストフがお送りしました」
――3070年1月9日付け、地元の抵抗軍によって惑星外のISAPに持ち出された音声報告
新たな氏族の侵攻
(3070年12月20日)
アレクサンドリア[INN] - ハントレスのエリダニ軽機隊との連絡が絶たれた後、不穏なニュースが氏族占領域から流れ出てきており、LAAFは辺境沿いに配備した部隊を警戒態勢に置くこととなった。ヘルズホース氏族が中心領域に戻ってきたというのだ。
これまでのところ、ホースはウルフ氏族領のみに注意を向けているが、専門家の多くはホースが中心領域にまで足を伸ばしてくるのは時間の問題だとしている。悪いことに、ひとつの氏族があらわれたことは、他の氏族もやってくることの前触れかもしれない。すでにダイアモンドシャークが中心領域に侵攻し、静かに着実に経済的侵攻をしており、その一方でスノウレイヴンの外世界同盟到着はドラコ連合と恒星連邦にとって頭の痛い問題となっている。
兵力が分散している状況において、さらなる氏族の辺境到着は、LAAFにとって最悪の悪夢となるに違いない。万一、氏族がいわゆる大拒絶を公然と無視して、侵攻を再開しようとするのなら、ポールズボ、コロフラティへの攻撃はスカイアを通り地球へと進んでいくものになるだろう。
諜報報告概要:ムンド・ヌーブラ
›››Encrypt/timestamp19:00hrs/08193070OR ‹‹‹
To: アダム・シュタイナー将軍
From: 工作員ナイジェル・ホーキンス、サマーセット前哨基地
Date: 3070年8月19日
シュタイナー将軍へ
願わくば、この報告により、以前話したときよりもあなたが元気になることを望みます。アダム、あなたがお忙しいことは知っています。しかし、両陣営のアドバイザーは、私の評価を完全に受け入れてないませんが、送付した深辺境とワード・オブ・ブレイクに関する報告は最近の支出を正当化すると信じています。
最近、我らの警備隊は、深辺境からライラ宙域に入ってくる酷く損傷したマナティー降下船を捕らえました。乗っていたのは、小傭兵偵察隊、ラングフォード・レイスです。隊員のうち、二名は重傷でした……このうち一人はワード・オブ・ブレイクの侍祭であることが判明しています。彼はしばらく前にワードと袂を分かったと主張していますが、我らは彼を最もセキュリティの高い隠れ家に拘束し、徹底的な尋問を行いました。他の大半は脱水症状と栄養不良に苦しんでおります――不十分な計画で脱出したというわずかばかりの証拠です。
傭兵隊の指揮官は、ムンド・ヌーブラと呼ばれる世界の近くで基地に遭遇したと主張しています。彼らが言うところでは、この基地はブレイク軍に占領されており、その大半が科学者と兵士たちだったということです。しかし、アダム、私を驚かせたのは、彼らが惑星全体を破壊できるような現実離れした船を見たと言っていることです。彼らはハンザ同盟の近くでそれに遭遇し、盗んだマナティーと共にかろうじて脱出したとしています。
これが非現実的なことだとわかっています。私は彼らの主張を一蹴するところでした――特に、このような古代の遺物に乗って、ライラ宙域に入ってきたのですから。当然ながら、マナティーほどの古い船が存在するのなら、内部で発見した技術的アップグレードは、ブレイク派に属するものであろうと我々は考えています。部下たちの大半はレイスがブレイク派のスパイであると信じています。でも、もしそれが本当なら、我らは彼らを尊敬せねばなりません――なぜなら彼らは氏族人を改宗させたことになるからです。
私は彼らが見た船が少なくとも何らかの形で存在したと信じています。アドバイザーたちは反対していますが、この地域におもむき調査を行う偵察チームを編成いたしました。もしブレイク派が惑星を破壊できるような船を組み立てたのなら、我らはそれを見つけ、奪い取るか、あるいは破壊せねばなりません。
あなたと同盟に永遠の忠誠を
工作員ナイジェル・ホーキンス、サマーセット前哨基地
ベテル強襲、イレギュラーズ壊滅!
「ニュース45のアッシュリー・メイザーが速報をお送りします」
「KDNLニュースはカペラ境界域軍内の情報源から確認済みの報告を受け取りました。ワード・オブ・ブレイク第10師団の分隊がベテルでドロップシップ・イレギュラーズ傭兵団を殲滅したとのことです。この攻撃によってベテル市が破壊され、北方大陸の大半が汚染されました」
「この報告によると、ブレイク派のレベック・クレインズ司教は傭兵隊に二度目の攻撃を行い、リック・レイズリー博士を拉致して、イレギュラーズに先の敗戦の報復を行おうとしました。以前、ブレイク派はアカマーでレイズリー博士を拉致しようとしており、この時、イレギュラーズが割って入って、彼を救出したのです」
「イレギュラーズは首都外部のサロング平原に陣を取り、強化レベルIII部隊を迎えうちました。両陣営は間接砲の砲撃の応酬を行い、それから接近戦に移りました。イレギュラーズ指揮官ミドロン・プライド大佐はクレインズを不利な陣地に追い込むような機動をとったのですが、ブレイク派は以前と違ってそう簡単にあきらめることはなかったのです」
「プライド大佐がクレインズとのメック対メックの戦闘で敗れ、戦況はついにひっくり返りました。イレギュラーズは怒り狂い、我を忘れてブレイク派に襲いかかり、クレインズ隊を圧倒することになります」
「この時点で――我らがどうにか確認したところによると――ブレイクのメックの1機、おそらくはクレインズ自身が軌道上の部隊に特別な信号を送り、核兵器の砲撃を要請したようです。この攻撃はサロング平原の両軍を殲滅し、それから近くの首都と北方大陸の大半を破壊しました。損害は数百万の人命と、数十億ポンドのインフラだと推定されます」
「ブレイクの攻撃が始まった時点でレイズリー博士は首都にいたと我々は理解しています。現在の居場所はわかっていませんが、AFFSは死んだのでなく行方不明であるとしています」
KDNLニュース(FSNS特約)より特別リポート、ダニエルズ、3070年11月25日
戦線維持
(3070年12月3日)
ニューシルティス[NSNS] - 先週、ベイドはブレイク派による災厄の被害者となった。キタリーかマラダーかレッドフィールドを拠点に活動していると思われる襲撃部隊が、惑星の首都、ニューポストを攻撃したのである。
当初、この襲撃部隊(3〜4個メック・歩兵レベルII部隊)は装備不足の地元市民軍を脅かしかけたが、その時、AFFSのバトルメック亜中隊が侵攻軍の側面に出現した。息を吹き返した市民軍に直面したブレイク派たちは混乱し、降下船に戻って、この星系から逃げ出した。
ベイドでの騒ぎが収まった時、AFFSの英雄たちはデヴィッド・マッキノン・マッキノン中尉に率いられていたことが明らかとなった。この人物は、伝説的なフォックス・ティースの大尉、ロス・マッキノンの従兄弟である。マッキノン中尉は、降下船の不調で一時的に立ち往生した中量級小隊と、カペラ前線から戻ってきた負傷したメック戦士と損傷を負ったバトルメックを寄せ集めにして、救援部隊を作り上げた。
いつも率直で論争を引き起こすマッキノン中尉は、撤退したブレイク派からの回収品で臨時部隊を強化した。捕獲したブラックナイトのコクピットから話を行ったマッキノンは、AFFSが適切な守備隊を送り込んで来るまでベイドにとどまるつもりであることを発表した。
ニューシルティスのナサニエル・ハセク元帥は、マッキノンが第20アヴァロン装甲機兵隊への帰還命令を無視したことについて、まだコメントを行っていない。このような尊大な――そして取るに足らない――アピールは、マッキノンの華やかな経歴にさほどの意味を与えないだろう。
Jihad Hot Spots 3072
概算報告
(3071年1月18日)
アークロイヤル[INN] - アダム・シュタイナー将軍に近い筋の士官たちは、今日、ワード・オブ・ブレイク軍の全体規模の概算に関するLIC(ライラ情報部)の報告を発表した。この報告はブレイク軍を解明するのみならず、LICのスポークスパーソン、ロビン・パワーズからの警告ともなっている。彼はブレイク軍の戦力と配備先がほとんど推論と解釈によるものであると報道陣に念を押した。
「我らに言えるのは」パワーズは言った。「ブレイク派は、偵察を混乱させ、新戦力の配備状況を隠すために、戦力を動かしているのかもしれないということだ…それに我々はライラ国外のワードの配備状況に関する確実なデータをほとんど持っていない…」
この報告では、3070年半ば時点のブレイク派の戦力は、約45師団前後の前線部隊があると見積もられている。これは、約48〜50個の通常バトルメック連隊と、ほぼ同数の非メック部隊のバックアップに等しい数字である。
これらの数値は、ワード・オブ・ブレイク市民軍が中心領域に対する聖戦を始めた直後の予想の倍であり、さらに、支援部隊――保護領市民軍、ワードの下で働く数十の傭兵隊――は含まれていないのである。だが、この概算が危険なもの(LAAFの戦前の戦力に匹敵する)である一方、現在、ブレイク派に対して陣容を整えている中心領域軍全体からは遙かに劣っているのである。
「消耗戦ではワードは敗北する」とパワーズ。「核兵器、細菌兵器、サイボーグなくしては彼らは滅ぶことになるだろう」
また、この報告に記されている――友好国とコムスターの資料を引用している――ところでは、ワード市民軍(謎に満ちたシャドウ師団含む)は現在でも減少した戦力で活動しているかもしれないということだ。パワーズはその原因を、戦闘による損害と、戦争が始まってからこれら部隊を迅速に配備する必要があったからだと主張している。
「彼らが打撃を受けたことはわかっています。損失を出したことはわかっています。ワードは無敵ではありません。必ずや止まることでしょう」
牙と爪
(3071年6月20日)
メロぺー[TNS] - 三日前、ローンスター傭兵連隊の兵士たちは、向かってくる降下船を探知した。軽蔑され、恐れられている傭兵の殺し屋、ハンセン荒くれ機兵団がメロぺーを包囲するためにやってきたのである。このニュースにも関わらず、最近我らの用心棒たちが他の侵攻軍に勝利を収めたことから、士気は高いままである。
だが、ローンスターが一押しに荒くれ機兵団を押し返そうとすることはなさそうである。荒くれ機兵団がさらなる核兵器(エレクトラで自由の戦士たちに使ったような)を持ってきたことを、ここのだれもが信じている。もしローンスターが一カ所に集まれば、同じ戦術に対し脆弱になってしまうだろう。そうする代わりに、ローンスターが機動力を使って、低速なダヴィオンの大軍勢を殺いでいくことになると、ここのタウラス防衛軍は信じている。プレイアデス星団解放が始まった約5年前に、タウラス連合が民間人を殺したと恒星連邦に騙されて以来、ハンセン荒くれ機兵団はタウラスの部隊を次々と撃破していた。プレイアデス戦役は、ダヴィオンがタウラスに奇襲をかけて、数十年に渡る全国境地帯の緊張を破ってから始まったのだった。
ここメロぺーにおいて、ローンスターはこの世界が犯罪部隊、荒くれ機兵団の墓地になると確信している。数週間前にレイモンド紅衣隊を跳ね返した際の回収品のおかげで、この連隊は最上級の機体(そのうち一部はワード・オブ・ブレイクの同盟軍が気前よく貸与してくれたもの)を装備している。従って、ローンスターは恒星連邦の雇った殺人鬼を数の上で圧倒しているのである。さらに、シャープレン護民官は賢明にも、バトルメックのみのローンスターを支援するために数個大隊の通常部隊を送り込んでいる。これら戦士たちの多くは、荒くれ機兵団の首にかけられた数十億の懸賞金の分け前を狙うチャンスを待っている。この賞金は、荒くれ機兵団がエレクトラで核攻撃を仕掛け、生存者たちに拷問を加えたことから、護民官自身がかけたものである。
踏み台
(3071年2月11日)
ペシュト[ザ・ドレイク] - 先週、ワード・オブ・ブレイクがペシュトに聖戦を持ち込んだ。空から降ってくる降下船が市民を起こし、邪悪な風が苦々しい種をばらまいた。第29師団――ディヴァイン・ファイア(神の炎)――が審判のためにやってきたのだ。
彼らはその名にふさわしかった。
ディヴァイン・ファイアは、ビルを倒壊させ、作物を燃やし、文明を根底から引き裂いて、我らが世界を荒廃させた。だが、最悪なのは、第29とは比べものにならないほど酷い第42シャドウ師団がいたことである。
ベリアルズ・エンジェルス・オブ・カオス。
私はハイウェイのカーブに沿って飛ぶ、真っ黒なハンマーヘッド戦闘機を忘れることが出来ない。それは地表からわずか20メートル上を飛び、太陽光がキラキラと反射していた…
そして白い煙を引いていた。
神経ガスが拡散し、すべてを殺し、全員を殺した。鳥や虫が空から落ちていった。世界は突如として金属と衝突音、割れるガラスの音楽に包まれた。それから沈黙が訪れた。動かない車とトラックがハイウェイに溢れ、我が軍の兵士、メックの移動を妨げた。
そして、5000名の民間人が犠牲となった。
キノコ雲が昇ると、被害は飛躍的に増大した。
だが、最も恐ろしいのは、ペシュトが降伏してすぐにエンジェルスが我らを残し、他の不幸な世界へとジャンプしていったことだ。
私が心配しているのは、その不幸な星の名がブラックルシエンでないかということだ。
ファルコンの使者、アークロイヤルに?
(3071年4月14日)
アークロイヤル[ARNN] - 今日、ジェイドファルコン氏族の紋章をつけたライオン級降下船が地元の宇宙港に惑星降下したとの噂がオールドコンノートのあちこちでささやかれている。政府関係者はコメントを拒否しているが、未確認の噂によるとジェイドファルコンの高官が降下地で目撃されているという。もしこれが事実であれば、放浪ウルフの旗艦〈ワーウルフ〉上で現在開催されているサミットにまたひとつの氏族が参加するという可能性が想起される。
タマラーが荒廃し、ヘルズホースによる攻撃を受けたウルフ氏族は交渉のテーブルに付かざるを得なくなっている。我らに想像出来るのは、ジェイドファルコンにもウルフと似たような災厄に直面しているのかもしれないということである。しかしながら、氏族戦線からのニュースはそのような期待を裏切るものである。我が軍は半ダースの世界でいまだファルコン侵攻軍と戦っている最中なのだ。
ナイトウォーカーズきたる
(3071年5月23日)
ウォリス[FWNS] - ナイトウォーカーズとは何者か? 部隊の正体を推測するのが、ウォリスのいかがわしい酒場のバックルームから、社会的エリートのカクテルパーティーまで、好まれるゲームとなっている。
正体不明の海賊は自由世界同盟宙域では珍しくないが、空からやってきて、レグルス軽機兵の全1個連隊を片づけ、痕跡を残さず逃げ去ったことは人々の想像をかきたてた。地元のブックメーカーは賭を始めたが、アマチュアが撮影した第2軽機兵ガスコイン平原基地での熾烈な戦闘のトリビッドが公開されると、賭の申し込みが殺到した。
何度も放映されている映像は部隊の正体についての証拠をほとんど提供していない。彼らの好む塗装は白、黒、紫で、マシンの多くは同盟の工場で作られているものであるように見える――これによって、新しい自由世界防衛軍でないかとの説に人気が出ている。だが、マリアの海賊、ブレイク派の詐称、アリス・マーリックの裏切り者、ライラの傭兵隊が高配当を出し続けている。
ナイトウォーカーズが何者であれ――彼らの名前は、アルバトロスに乗った指揮官らしき人物が射撃を始める直前に放送したほとんど氏族的な挑戦から来ている――は、軽機兵に慈悲を見せなかった。ナイトウォーカーズのメックは脱出したパイロットを撃ち倒し、軽機兵基地にいた隠蔽壕と兵舎に潜んでいた戦士や非戦闘員さえも殺したのである。より不安にさせるのが、ナイトウォーカーズが軽機兵のみを攻撃し、ほんの一時間のところにあるローニン・メック工場を完全に無視したことである。ナイトウォーカーズが戻ってくるかもしれないと信じている者もいる。
戦闘の残虐さとは正反対に、ナイトウォーカーズの正体に関する気楽な賭と討論はほとんど非現実的なように見える。だが、ウォリス人がいわゆる「ナイトウォーカーズ・ミステリー」に夢中になっているのは彼らの恐怖を覆い隠している。唯一の防衛部隊が虐殺された……もしこの残酷な反逆者たちが戻ってきたら、民衆が次の犠牲者になるのではないか?
さらなる氏族が来る?
(3071年6月18日)
ウィンター[ISAP] - 過去数週間、辺境が攻撃を受けているとの噂が、ジェイドファルコン占領域から漏れてきている。スティールヴァイパーが復讐のためにやってきたのではないのかとの推測は、決定的な報告によって覆された……これまで中心領域では見かけることのなかったアイスヘリオンがかなりの戦力を引き連れてやってきたのだ。ボーン=ノーマンとエニウェアが攻撃されているのを見ると、ヘリオンはヘルズホースのウルフ氏族領侵攻と同じやり方でファルコンに向かっているようだ。この2氏族が足並みを揃えているかどうかは不明である。
一部のアナリストは、三番目の氏族がゴーストベアを攻撃するだろうと予想している。侵攻氏族が中心領域と長く接触しすぎて「汚染された」として、そのような判断を下したのかもしれない。もし、このような粛正が実行に移されているのなら、最も重要な疑問は、どの新氏族が中心領域に残ることになるかだ。他の専門家は、本拠残留氏族のすべてが新たな中心領域侵攻を始めたことの兆候でないかと恐れている。この新たな驚異がどれだけのものになるか、現時点では不明である。
ファルコン、グレートX、ザンデリに再来
(3071年6月20日)
アークロイヤル[ARNN] - モルゲスで勝利を収めた後、ファルコンのデルタ銀河隊はグレートXに戻ってきた。今年の前半、彼らはこの世界でライラの強硬な抵抗に遭遇し、やむを得ず放棄していたのである。デルタはモルゲスで傭兵部隊ディオスクーリを粉砕したのだが、そのために多大な犠牲を支払った。ディオスクーリ指揮中隊のヘッドハンター攻撃により、ギャラクシーコマンダー・ユヴィン・ブハーリンが殺されたと伝えられている。そしてその後の数週間で残った4個星団隊は痛めつけられた。3069年に第7タロン星団隊がべーカー3で失われたのに伴い、昇進した新ギャラクシーコマンダー・リー・ニュークレイは4個星団隊のみ(そのうち1個は装備の悪いソラーマ隊)を新たな攻撃に投入した。
ファルコンが戻ってくるまで数ヶ月の時間を得たガイガー准将(第25アークトゥルス防衛軍指揮官。ゾーリンFMMと聖キャメロン騎士団の支援を受けていた)は十二分に用意をしていた。ギャラクシーコマンダー・ニュークレイはジャイルファルコン・ソラーマ星団隊を突撃隊として使い、なんとか降下地点を確保したが、代償にこの星団隊は失われた。モルゲスの戦いからまだ回復の途上にあった残った3個星団隊は、アークトゥルス防衛軍とFMMの連合軍を突破するのに必要な火力を欠いており、その間、聖キャメロン騎士団(機動予備)がファルコンの攻撃を妨げた。第8タロン星団隊が孤立し殲滅されると、ガイガー准将は全面的強襲を通知した。生き残った第1ファルコンが脱出する時間を稼ぐために、第4ファルコン竜機兵団は壊滅したのだった。
同時期に、イオタ銀河隊の一部がザンデリに対する二度目の強襲を行った。トゥース・オブ・ユミルとグリンバーグゴジラしかいないと考えていた第5タロン、第305強襲星団隊、ジャイルファルコンエリー星団隊は、気が付くとライラの援軍、強力な航空隊に捕まると同時に、新たにやってきたトール・ハンマーの絶え間ない間接砲攻撃に足止めされた。氏族軍はザンデリにとどまっているが、状況が変わらない限り、ライラの勝利はすぐにも達成されると思われる。
ライラ同盟の人々は同じ疑問を持っている。氏族の無敵のウォーマシーンはついにガス欠となったのだろうか?
キタリー解放!
(3071年6月20日)
ヌメノール[FSNN] - カペラ境界域からの混乱した報告によると、キタリーがワード・オブ・ブレイクの占領から解放されたという。情報の詳細はそれぞれ異なっているが、そのすべてが一点においては同意されている。地元の抵抗グループ(カペラ、恒星連邦政府からまったく支援を受けていない)は、ブレイク占領軍に対する有効なゲリラ戦を実施するのに充分な人員と兵器を蓄えたと思われる。7月の下旬、デヴリン・ストーンという名の反乱軍リーダーが全面的な暴動を起こし、それはキタリーの圧政を覆すことになった。
どのようにストーン(キタリー生まれではないとされる)がブレイク守備隊を圧倒するような軍隊を立ち上げ訓練したかは不明である。しかしながら、数ヶ月にわたって、キタリーとカペラ境界域にあるその他の世界が、ワード・オブ・ブレイクにとらわれた者たちの巨大な「捕虜収容所」となっているとの未確認の噂が伝えられている。もしこれが本当なら、確かに戦意溢れる兵士たちの供給源となるだろうが、これらの報告にはもれなく「再教育センター」に関するとてつもない話を伴うものなのである。ここでは、ブレイク信徒たちが、B級ホロノベルにあるような筆舌に尽くしがたい様々な実験を収容者たちに行っているという。
さらに重要な懸念は、ストーン(地元で英雄として迎えられている)が規模、戦力不明の軍隊を保ち続け、またキタリーの支配を恒星連邦の代表に返していない事実である。そうする代わり、彼は地区、惑星の政府を再構築して、忠実な支持者を権力の座につけているという。この動きは、キタリーの人民は専制的な統治者を交替させただけという見方を作っている。
歴史的勝利!
(3071年12月11日)
ソラリスVII[SRN] - 自由!
ついにソラリスVIIにいる我らはそれを味わうことが出来た。まるで、長い間足を突っ込んでいた湿地帯から抜けだし、冷たい泉の水を飲んだようなものだ。だが、12月11日、苦しさと悲しみで知られた一日を我らは祝う理由がある。ワード・オブ・ブレイクがソラリスを離れたのだ。
ソラリス市民の多大な努力と犠牲のおかげで、この世界はワードにとって費用がかかり過ぎ問題をはらんだ星になったのである。銀河中から集まった市民で構成されるこの都市は友情の精神で結ばれようとしている――力を合わせ、自称大君主を追い払っただけでなく、この打ちのめされた世界を再建しようとしているのである。ソラリス人として自分たちのためだけにそれをするのではなく、希望の光として行うのである。
大勢がこの日のために死んだが、我らがあきらめることはなかった。戦争――本物の戦争――の試練の中で、我らは以前より関係を深めることとなった。入れ墨をしたヤクザが青い目のライラ貴族に包帯を巻いてもらったり、カペラ境界域の戦士たちが少ないレーションをカペラの飢えた子供たちと分け合っているのを目撃したことがある。自由世界同盟の者たちまでもが、文化的違いを乗り越えて、ひとつの目的を目指した。ワード・オブ・ブレイクを追い出すのである。
確かに、全員が苦難を味わっているわけではないのだが、我らは協力して再建に当たっている。ブレイク派と肩を並べて戦ったチームはすぐに長引く火災を消火し、家を無くした者のためのシェルターを作っている。ブルドーザーがソラリス宇宙港の破壊されたコンコースを片づけ、惑星外との輸送ルートを再開しようとしている。
もうこの日はソラリスにとって不名誉ではないだろう。栄光となることだろう。こちら、キヴァ・クーパー。解放されし世界より。ここでは回復が始まっている!
ブレイク派タスクフォース、二週間で二度の攻撃を撃退
(3071年7月28日)
ヴェガ[ISAP] - DCMSは、1月にコー星系でリュウケン=ヨン連隊と全支援部隊が失われたことを最終的に確認した。スモークジャガーに対するメタモラス夜間襲撃と、ゴーストベア氏族に対するクールシュヴァル防衛で有名な古参バトルメック連隊と8個通常連隊は、コー星系のナディールジャンプポイントに集結していた。インブロスIII解放を命じられたこの侵攻小艦隊は、帆を開いていた時に、ジャンプしてきたワード・オブ・ブレイクの船にとらえられた。重装甲降下船(未知の船種)の密集方陣を先陣とし、大規模な戦闘機スクリーンに支援されたブレイク強襲軍は連合の戦闘機を切り裂き、それから逃げる地上軍輸送船に襲いかかった。脱出ポッドにたどり着いた数少ない生存者の報告によると、ワード・オブ・ブレイクは無力化された航宙艦に乗り込んで、3隻を完全な形で拿捕することに成功したという。
残骸を分析するために送られたDCMSの調査官は、インブロスIII小艦隊が完全に失われたことを確認している。だが、彼らはワード・オブ・ブレイクが勝利に重い代償を支払ったということに、いくらかの暗い満足感を得た。戦闘での損失に加え、ブレイク派航宙艦の多くが深刻な損傷を負っていると思われた。攻撃軍はやむを得ずそれらを放棄し、輸送出来なかった降下船と戦闘機もそうしたのである。
似たような事件が二週間前に、恒星連邦のニューロードスIIIで起きたことを我々は知っている。この世界で第8デネブ軽機兵隊がアディックスにいる部隊への襲撃を準備していた。デネブの輸送船が帆を展開していたその瞬間を、またもワード・オブ・ブレイクが最適のタイミングでとらえた。プライド・オブ・アーガイル(リチウム核融合装備のスターロード級航宙艦)が帆を切り離し緊急ジャンプを行ってバトルメック1個大隊とバトルアーマー1個大隊を運んでいったが、強襲軍の残りはリュウケンと同じく殲滅されることになった。この時もまた、ブレイク派は放棄せざるを得なくなった装備を徹底的に破壊していっている。
カペラ軍もまた同様の攻撃の被害を受けているかもしれないが、CCAFはいつものように固く口を閉ざしている。
プライド・オブ・アーガイルのセンサー記録によると、同じタスクフォースが両事件に関わっているのが示唆されている。ワード・オブ・ブレイクは明らかに優れた諜報ネットワークを持ち、船を危機から危機に迅速に動かす、広範囲な指揮系統を確立しているようだ。
地獄より
>>>通信破損//シークエンス べーカー=べーカー=マーリック<<<
「……ブソン自由同盟は、フォートマスターズの内外にドミニの訓練基地がいくつかあるのを確認した。それは懸念の種というもの以上である。恐るべきものだ。ほぼ毎日、彼らは首都の周囲で『作戦』を行い、同盟を公に支持している者を一斉検挙している。奴等は真夜中にやってきた……」
<判別不能>
「……NGFL(ニューギブソン自由同盟)のJエドガー戦車が放った一斉射撃を受けると、彼女は飛び出し、コクピットを突き破って出てきたのである。彼女は戦車兵の何人かを放り出しただけでなく、戦車に接続し、近くのセーフハウスを破壊するのに使った――絶対に見つからないと考えていたセーフハウスのひとつである! どれくらい長……」
<判別不能>
「……間前に、我らはブレイク信徒がテストしていたと思われる新型戦車を撮影した。まるで誰かに撮られるのを挑んでいたかのように、五秒間、シルエットを浮かびあがらせたのである。まるで『今週のホラーホロビッド』のようであるが、本物の動く悪夢なのである。この恐怖を消すには、寝る前に睡眠薬を飲むしか……」
>>>通信切り取り//シークエンス終了<<<
――オリエント諜報報告(未確認)より抜粋、3071年10月10日
デイヴィッド・リーア生存!
(3071年12月24日)
シーアン[SINS] - アラード=リャオと全大連邦国にとって喜ばしいニュースである! 大連邦国の英雄、カイ・アラード=リャオの息子、デイヴィッド・リーアが生きていたのである! 3070年、カペラスター号が痕跡を残さず行方不明となったとき、船員、乗客と共に死亡したと考えられていたデイヴィッド(ここシーアン大学の優等生)と乗組員はワード・オブ・ブレイクの襲撃隊に捕らわれていたのである。
キタリーで虜囚となっていたデイヴィッドは、カペラ的な創意工夫を活かして脱出し、傀儡政権を倒すための抵抗運動を組織した。キタリーに残ったデイヴィッドは、正統な政府と共に侵攻軍がもたらした損害の回復にあたり、人民のためカペラ大連邦国に再統合する準備をしている。
我らはデイヴィッド・リーアとキタリー人民の帰還を楽しみにしている。
歴史の残骸
(3072年7月22日)
ルシエン[ボイス・オブ・ブレイク] - 昨日、神聖なるワード・オブ・ブレイクと戦う者が破滅を運命づけられているという証拠がまたもあがった。7月14日、無限の力を持つ氏族の代表者がワード・オブ・ブレイクの慈善事業を潰す目的で、ルシエン星系にジャンプしてきた。
誰が氏族の軍事力に対抗することが出来るのだろうか? 裏切り者のノヴァキャットが、戦艦3隻、降下船小艦隊、地上部隊3個三連星隊と共に到着した。その全てがワードの高貴なる守護に対し、血の渇望をぶちまけようとしていた。
裏切り者のキャットは、我が軍の航空宇宙隊の勇気と、第42シャドウ師団の戦闘能力を侮っていた。
アラモ、サンタアナ・ミサイルを使ったワードの航空宇宙隊はノヴァキャット隊の先陣を粉砕した。〈ソード・オブ・プロミス〉、〈ライト・オブ・ホープ〉の勇士たちは氏族侵攻軍を押し返すために自らを犠牲とし、1隻を航行不能とし、2隻に大損害を与えた。
キャットは不誠実なる落とし子を惑星に下ろすことに成功したが、ブダ帝立兵器工廠の廃墟の中で、マスターの手により倒されただけだった。
ドラコ連合とライラ同盟の市民たちは、どれほど氏族の止まるところを知らぬパワーの前に震撼してきただろうか? だが我ら――ワード・オブ・ブレイク――は恐れない。ブレイクの聖なるビジョンが我らに力を授け、我らを無敵とする。ノヴァキャットのルシエン攻撃が何かを証明しているとしたら、それはワードに刃向かうすべては歴史の残骸になるということである。
[明らかに偏りはあるが、これはノヴァキャットのルシエン攻撃に関するかなり良い説明である。だが、惑星の衛星防衛ネットワークがほぼ完全に破壊されたことは言及されていない。おそらくザ・ドレイクの補完にこの記事が使えるだろう。-Ed]
ノヴァキャット、ルシエン強襲
***ドレイク・ニュースフラッシュ - 3072年7月24日***
10日前、ある機動艦隊が惑星までわずか7時間というパイレーツポイントを通ってルシエンに入った。この侵攻軍――ノヴァキャット氏族、クシー銀河隊と特定――は7月19日のイレース核攻撃への返答として第42に対する殲滅の神判を宣言した。
ルシエンの生き残った戦闘衛星防衛システムに支援されるブレイク戦艦〈ソード・オブ・プロミス〉と〈ライト・オブ・ホープ〉が、1個戦闘機連隊と共に、迫ってくる艦隊を迎撃した。ノヴァキャットは、1個星団隊近い戦闘機、強襲降下船1個小艦隊と、支援するイージス級巡洋艦3隻、〈クロニクル〉〈ブレード〉〈ビジョンクエスト〉を敵にぶつけた。
ブレイク派戦闘機はノヴァキャットの戦艦にアラモ、サンタアナ・ミサイルを発射したが、有効な防御機動、対ミサイルスクリーンのおかげでキャットには最低限のダメージしかなかった。〈ビジョンクエスト〉のみが命中をくらったが、このかすり傷では船が完全に沈むことはなかった。それから強襲降下船が、敵の支配下にある戦闘衛星、ブレイク派降下船との交戦を始め、両陣営の戦艦が交戦できるようにした。ブレイク派戦闘機と戦艦は、ノヴァキャットの兵員輸送船を痛めつけたが、少なくとも4個星団隊が生き残り、ブレイク防衛軍は宇宙と地上に戦闘機を分割せざるを得なくなったのである。ノヴァキャットの攻撃で、2ダース近い戦闘衛星、ブレイク派戦闘機の半数、そして最も重要なことに戦艦〈ソード・オブ・プロミス〉と〈ライト・オブ・ホープ〉が失われた。ノヴァキャットはそれと引き替えに航空宇宙部隊の半数(強襲降下船のすべてを含む)を失い、戦艦3隻が大打撃を受けた。〈ビジョンクエスト〉はジャンプ不可能となった。
地上での戦いはさらに残忍なものとなった。クシー銀河隊が大気圏内の激しいドッグファイトの中で、カド=グチ谷、第42師団の真上にホバー降下し、5個星団隊が分散して、順番にシャドウ隊を切り刻んでいった。ここにノヴァキャットの戦闘機が攻撃に加わり、敵戦闘機が秘密基地から飛んでくるまで必要なところに支援を提供した。氏族1個星団隊が首尾良くブレイク戦線の突破に成功して帝都に入り、その間、他のクシー銀河隊は進撃路にいるすべてを破壊することにいっそうの努力を払った……しばしば敵に与えたのと同じくらいの損害を受けた。
都市内では、ブレイク派の援軍が、ギャラクシーコマンダー・シュタイナーとその部隊を押し返した。ワセダ丘陵への退却と再集結を強いられたキャットが第二波の準備をしていたその時、戦術核兵器(全六発)の攻撃が再結集中のキャットをとらえたとされる。1個星団隊分のノヴァキャットだけが生き残り、降下船に退却して軌道上にあがった。後にはほぼ全滅した第42師団とルシエン周辺の破壊された防衛網が残された。
タウラス連合、非常警戒態勢
(3072年7月9日)
タウラス[TNS] - 防衛省の担当者は、本日、最近のアテナズチョイス攻撃の損害評価報告を発表し、去年のヤンセンズホールドの損害評価報告を改訂した。この数字は最終的なものでないことに注意が必要であるが、渦中にあるタウラス防衛軍が調査に投入できる時間と人員を考えると最良のものである。
先月、アテナズチョイスで、クリーンキル傭兵部隊が、恒星連邦イスラマバードCrMMの記章を付けた部隊の攻撃によって事実上全滅した。回収されたバトルROMによると、交戦地帯の内外でダヴィオンの応答信号が確認され、また攻撃部隊が残した回収品からその正体が恒星連邦であることが証明された。
ヤンセンズホールドからの情報は、TDFの士官が恐れた以上のものであった。ロングウッド蒼衣隊は何とか崩壊を免れたが、きわめて重大な損失を被ったのである。ある蒼衣隊士官の報告はそれまでに聞いていた話と同じであった。相当数のAFFS部隊(ROMと目撃情報により確認されている)が蒼衣隊を痛めつけ、それから傭兵隊が守っていた脆弱な戦車生産工場を略奪した。
プレイアデスの各惑星に限定した我らの純粋な戦役はうち砕かれたかのように見える。明らかに、ダヴィオンの長い腕は周囲を一掃し始めたのである。
危機にさらされるプレイアデス
――傭兵ローンスター連隊に同行していたTNS報道員より抜粋、メロぺー、3072年7月18日
「いや、ラリー、現在の正確な位置を言うのは許可されていない。同行している連中は、追跡部隊の通信傍受を心配していて、従ってここ三ヶ月間、何も話していない。残った兵士を回収する降下船との合流まであと二日しかない。メック戦士たちは賭けに出るのを嫌がっている」
「三ヶ月前、我が隊はメック戦士6名、戦車1個中隊、歩兵100名、1個輸送隊だった……しかし、荒くれ機兵団は我が傭兵自由戦士団を容赦なく狩りたてていった。この時の損害は若干であったが、先週の待ち伏せで多くが戦死し、捕らえられた……爆薬が近くの滝の一部を崩落させたのである。士気は日増しに低下している。荒くれ機兵団の戦車が見えただけで、メック戦士たちと歩兵は逃げだし、崩落に飲み込まれた者たちを見捨てたのだった。我々はジャンプジェットを使って渓谷の壁を乗り越えたが、降伏した歩兵たちは残酷にもダヴィオン車両の射撃を受けて倒れていった。移動中行った他の半中隊とのわずかな通信によると、我が隊と同じく士気は低く、ブレイク派の先進技術が使えるというのに、戦闘力は低下しているという。いま、友軍のほとんどは早めに手を引いて、自陣に戻るのを切望している」
「八ヶ月前……メロぺー・ランの戦いの前から、事態は大きく変化している。ローンスターは二週間の戦闘で、鈍足な荒くれ機兵団を薄く引き延ばし、分散した戦争犯罪者たちを撃退出来るという自信を持っていたが、車両がパラシュート降下してきて不意を打たれた。荒くれ機兵団は指揮隊を分断しようとしたのだ。その間、地上掃射する降下船と戦闘機が戦場に気化爆弾を投下した。釘付けとなったローンスターは1個大隊以上の戦力を失い、その後、半中隊に分かれて分散し、援軍がやっくてるまで連邦ネズミの傭兵を悩ませようともくろんだ」
「だが、援軍はやってこず、最先任士官は脱出のための輸送船を呼ばざるを得なかった。唯一の明るいニュースは、メロぺー・ランの戦いの最中に、ウォルフガング・ハンセン大佐が重傷を負ったという噂である。そして、ラリー、ひとつ伝えねばならないことがある。パイロットの一人が、我らを狙う相当数のハンターキラーグループを見つけ、我々は―」
[爆発音。通信終了]
不可解な退却命令
From: メリディアン・アークス少校、ラバーラ国土防衛隊
To: 軍事戦略調整官、シーアン
Subject: ラバーラ地区、隔月報告 (7月、72年)
状況: ラバーラ航空宇宙港の施設は確保されている。敵軍(ジェイコブ・ジャガーノーツ)は地下の防衛が破られた直後に全面撤退した。理由不明。現地の安全は保たれている。航空偵察によると、敵の展開地点は放棄されている。宇宙軍は敵のすべてがこの星系を離れたことを確認した。再結集。助言求む。
状態: 車両:20パーセント可動中、5パーセント修理中、10パーセント回収可能。武器:52パーセント備蓄。弾薬:備蓄は払底、生産中。再補給求む。
兵士: 40パーセント作戦可能、35パーセント負傷。募兵中。援軍求む。士気: 必ずや首相のために!
諜報(確認済み):
ユンナー: 抵抗軍の報告によると、一ヶ月前、第44シャドウ師団は、周辺の病院、療養所から数百名の人質を取った直後、宇宙港を発った。
ルサール: タオ少校は傭兵隊の分隊(マーズ胸甲機兵隊と推測される)による襲撃を報告している。直接的な交戦は発生しなかった。敵軍は橋頭堡を築き、事前の偵察攻撃を行った直後に、惑星を離れている。
ボーラ: サイバー強化した未知の部隊が、リヴァルディ軽機兵隊によって首尾良く撃退された。敵軍の損害評価: 5パーセント。防衛部隊: 30パーセント。敵は退却中。
分析: 情報不足により不可能。外部では何が起きているのか? ワードは撤退中か? 我が軍は勝っているのか? 返答を求む。誰でも。
血と鋼鉄の軍団
10年前、誰かに「マネイ・ドミニ」という単語について聞いたら、首を傾げられるか、下手なラテン語を直されたことだろう。
そして現在、マネイ・ドミニとはどこから現れたのか不明な――諸説あるのだが――ワード・オブ・ブレイクのエリート部隊のことである。その出所が議論される一方で気づかされるのは、装備するサイバーウェア、奇妙な儀式、死ぬまでさらに死を超えて戦うことが氏族にそっくりだということである(彼らは氏族を軽蔑していると主張)。
マネイ・ドミニは、最高の技量、恐怖、技術のすべてを持ち、そのとどまるところを知らぬ軍勢は、技術で汚染されたデストピアを我らに押しつけるまで休みそうにない。
それに加えて、これらの機械人間たちは、正体不明の主人たちが悪夢的先見性で作り上げたオムニメックとバトルアーマーを受け取っているらしいのだ。彼らはこれらのマシンをセレスティアル、デーモンと呼んでいる――まるで命名によって神秘的な恐怖を引き起こすことを、なぜか彼らは必要としているかのようだ。
幸いにも、氏族の指揮系統に関する知識を持ち、ワードを押しとどめようとする意志を持つA評価の部隊でない限り――あるいは不運にもワードが狙う主要星系の防衛を任じられてない限り――戦場でさほど多くのマネイ・ドミニと遭遇することはなさそうである。だが、そうなったときは、困難な戦いになることを覚悟すべきである。
マネイ・ドミニは通常歩兵でさえも恐るべき敵である。強化マイアマーインプラント(兵士一人あたり中戦車と同額の費用がかかる!)、もしくは人工四肢(接近戦からメックを盗み取ることまでが可能)を装備するこれらの兵士は、不注意な傭兵を愕然とさせることになる。マシンガンの群れ、インフェルノ、大量のインフェルノミサイル――たとえ彼らを一発で倒せなくても驚いてはならない。
これが乗り物になると、さらに状況は厳しくなる。セレスティアルはサイボーグ用のカスタムメイドである――サイボーグたちは通常のブレイク信徒搭乗員よりも防護が厚く、倒れるまでに多大なダメージに耐えることが出来る。それに加え、ドミニの悪漢たちは自機に神経を直結しており、よってセレスティアルは邪悪な優美さでもって移動し、致命的なほどまで効果的に射撃が出来るのである。連中に対し、最も有効なのは、数で圧倒するか、重砲火を浴びせることである。
心にとめておいて欲しいのは、マネイ・ドミニが氏族のようにタフであるのと当時に、氏族のように戦うことはないということだ。彼らは一対一の勝者がすべてを得る決闘を求めることはないだろう。そして偵察兵に集中砲火を浴びせたり、障害を除去するために都市に火をかけるのを躊躇したりはしない。
読者諸兄、ページを閉じることはないように。希望はあるのだ。マークネット・マガジンは次号で、ドミニの戦士たちと遭遇した時に同じ土俵で戦えそうな手法について検討する予定である。
――アルマンド・ライトフット、マークネット・マガジン、MRBC出版(アークロイヤル)、3072年11月
混沌の種
[カーゴマスター・スリー]: ダックス、これを見たか? ガラテア管制塔に朗報だ! 信じられない!
[オーディナンス・フォー]: すまない、ジャズ、見逃した。進路が酷くて再調整が必要だ
[CMスリー]: あのドロッパー(降下船)を見たか? あれはハイランダーズだ!
[Oフォー]: なんだって? ジェリー、確認したか?
[ロードマスター・トゥエンティ]: ちょうど港湾長から聞いたところだ。すばらしい光景だよ。船が実際に見えるんだ! おそらく、ワーディーたちにやり返すことが出来るぞ!
[Oフォー]: 連中はどうやって逃げてきたんだ?
[CMスリー]: 元カペラのジェフレイが1個大隊と共に脱出したと聞いた
[LMトゥエンティ]: 本当か? こちらは――おい、なんで奴等は分散しているんだ? 管制塔が着地地点を用意しているのに……
[港湾長]: チャーリー、あれを見ろ、一体……
[Oフォー]: どういうことなんだ? ああ、なぜ奴等はカーゴドアを開けてるんだ? 一体どういうことなんだ――?
[LMトゥエンティ]: くそっ! 奴等は強襲降下をしてる! なんで――
[港湾長]: 全地上クルー、回線開け! メックが来るぞ!
[CMスリー]: なんてこった、奴等はハイランダーじゃないぞ――!
[爆発]
[Oフォー]: ジャズ! 聖母マリアよ、奴等はワード・オーだ!
[港湾長]: 全宇宙港職員へ、現在、我らは攻撃を受け――!
[戦闘機のエンジン音が突っ切り、爆破音で途切れる]
[LMトゥエンティ]: 攻撃されている方に行くな! 貨物作業員! ハンガーへ行け! くそった――!
[Oフォー]: なんてこったキングクラブが突撃――!
[悲鳴が途切れる]
[港湾長]: 誰か聞いている者は都市に連絡してれ……ワードが――
――ガラポートの通信から書き起こし、3072年10月6日
ケンタウリ第21槍機兵隊 - 倒れども死なず
ツカイードで荒れ狂うワード・オブ・ブレイクの炎の嵐の中で全滅……それが、有名な傭兵隊、ケンタウリ第21槍機兵隊の最期だったと多くは考えていた。だが、そう見られていたにもかかわらず、槍機兵隊は踏みとどまっていたのである。ゴーストベア氏族がこのラサルハグの世界を解放するまで、一握りの生存者が2年間、ブレイク派の占領を耐え抜いた。他の者たちは、キラービーの助けを借りて脱出した――第二星間連盟が存在した短い期間、コムスターとSLDFの信任を受けていた傭兵隊である。
ついに解放されたジェームズ・ルモンド大佐(槍機兵隊第1大隊の元指揮官で、生き残った最上級士官)は、第21再建のため、ツカイードで全滅した部隊の生存者たち、そしてキラービーに入隊の要請を行った。この大胆な提案は1個諸兵科連合大隊という結果を生み出した。槍機兵隊の古参兵、キラービーの生存者、故国から離れたラサルハグ人、愛想を尽かしたコムガード兵など、多彩な人材がひとつに集まったのである。現在、ルモンド大佐は雇用される準備が出来たと宣言している。ワード・オブ・ブレイク及びその代理人と戦う任務には優先権を与えるとしている。
興味のある団体は、アークロイヤルのMRBCを通してルモンド大佐に連絡されたし。
――マークネットマガジン、MRBC出版(アークロイヤル)、3072年11月
クレセントホーク、再び羽ばたく
[トリッシュ・マキニス]:「……で、ビジネスウーマンのモリー・フッティは尻尾を巻いて辺境から戻ってきました。間接砲を売るというベンチャーは需要がなくて破産したのです。彼女は立ち直るでしょうか? それは今後わかるでしょう。ジャスティン?」
[ジャスティン・フライケップフ]:「ありがとう、トリッシュ。地元のニュースでは、ケルハウンドの危機が差し迫っていると大いに誇張されています。ルフォン宇宙港での目撃情報によると、有名なクレセントホーク中隊に所属する降下船が、今日、未確認の目標地点に向かって出発しました。噂に寄れば、最近、再び本隊から分離したこの中隊――高名なクレセントホークの指揮官、ジェイソン・ヤングブラッドの息子、ジェレミア・ヤングブラッド大尉指揮――は、ヘスペラスIIからニューアヴァロンまであらゆるところを飛び回ってるとのことです。いずれにしても、この配備は、ケルハウンド――3069年6月にダニエル・アラード中佐を失って以来、綱渡りを続け、先月、ターカッド奪還で重大な損失を被った――が、ワード・オブ・ブレイクと戦うため、着実に立ち直っている証拠です」
「声明を求めると、ケルハウンドはARNNに対し、クレセントホークの行き先は公表できない、ウルフハウンド大隊が未公表の雇用主と交渉中であると伝えています。この両部隊は地元で生産されているヴェルフォルガーなど、最新の装備を持っているとされます。ホークに関する話は、3052年のルシエン以降、あまり知られていませんが、彼らが改善され、かつての強さを取り戻そうとしていることを我らは知っています。」
「我らが兵士たちに幸運を、クレセントホークが戻ってきたのです。トリッシュにお返しします」
[トリッシュ・マキニス]:「ありがとう、ジャスティン。面白いニュースがここにあります。地元では、今週、ディアドラ・ナカムラ博士のブックツアーがニューハノーバーから……」
――アークロイヤルライブ、アークロイヤル、3072年2月23日、ARNNホロブロードキャストより
デヴリン・ストーンとは何者か?
(3072年11月21日)
ヌメノール[FSNS] - 2年以内に、デヴリン・ストーン(カペラ/恒星連邦国境にいる反ワードの自由戦士)は無名の状態から身を起こし、キタリー・サム全域のワード・オブ・ブレイクを追い出して独自の「保護領」を作り上げた。だが、この男は誰なのか? どこから来たのか? そして彼が真に求めているものは何なのか?
デヴリン・ストーンの過去は謎に包まれている。3071年にRBMU105(マッキンレー・ランチ野生動物保護区に作られたワード・オブ・ブレイクの捕虜キャンプ)から脱出する以前の彼の記録は、恒星連邦の系図アーカイブに存在していない。熱狂的な支持者たちが主張するところでは、RBMU105に収容される以前の記憶をストーンは持っていないという。名前すらも分からない状況で、ブレイク派の看守が付けた名を使っているとされている。残念ながら、この男の正体を少しでも明かすかもしれない証拠は、彼の抵抗軍がかつての囚人仲間を解放するため戻ってきた時に破壊されてしまった。
記録無しに我らはどうやってデヴリン・ストーンのことを知ればいいのか? 2メートルの長身に、鍛えられた身体、黒髪に、マホガニーの瞳のストーンは目を引く人物である。彼は整形手術を受けた兆候があり、歯科記録、指紋、バイオメトリックデータの作成が疑われている。声の分析は彼がキタリー出身でないという報告を支持しており、専門家はカレドニア、フィルグローブ、グラスゴー、キルマーノック、マッキンゼーなどの世界をストーンの故郷の候補としている。この男について他に何が分かるだろうか? 彼の格闘戦と小火器に関する素質、そして鹵獲したブレイク派のバトルメックを操縦する技能は、明らかに軍事訓練を受けていることを示している。彼が中心領域の軍事学校を卒業している可能性は高い――彼が戦略的、戦術的ひらめきを見せていることからそう推測されている。
だが、ストーンの謎めいた過去に関する質問は、この重要な問いかけに比べればたいしたものではない……彼が求めているものは何なのか? AFFSとCCAFが全戦線で交戦を行っていると思われる現状において、ストーンは望むがままの行動を取れるように見える。キタリーを中心とする星団からワード・オブ・ブレイクと支持者たちを独力で追い出した彼は、恒星連邦=カペラ大連邦国国境に構える小国家の事実上の統治者となっているのである。